豚を育てる恋する豚研究所について

●恋する豚研究所

「豚に恋する」のではなくて「豚が恋する」ということをイメージして名前をつけました。恋をすれば、なんとなく幸せで、すこやかで、おいしい豚が育つんじゃないかなと。豚を毎日見ているうちに、豚だって、恋しているんじゃないかって本当に思っています。

私たちは、豚のエサや、育て方に徹底的にこだわっています。豚の品種はLWDの三元豚で一般的なものですが、「品種」という遺伝的なものよりも「育て方」などの環境がおいしい豚をつくるためには大切です。だから、生産者は1農場だけ。契約農場など、生産農場を増やすつもりはありませんので、育てられる豚の頭数は限られます。豚を育て、加工し、食べる人に届ける。私たちは、生産者、加工者、販売者をこぢんまりとした顔の見える関係とすることで、安全はもちろん、食べる人に安心してもらえるように生産や加工の情報を管理しています。

みんなで、わいわいと食卓を囲む日。ひとり、せつなさを抱きしめてゴハンを食べる日。恋する豚研究所は、そういう時に、そっと食卓にある存在でありたいと思っています。

●恋する豚が伝えたいこと。

安全な豚や、おいしい豚を育てるためには、科学的な視点が欠かせません。お肉に含まれるうまみ成分を分析したりすることで、実証的な、安定した管理や生産が可能になります。しかし、豚は私たち人間と同じ生き物です。いくら、同じエサを食べても、同じように育つとは限りません。科学の有用性と限界の両方を認識しておくことも理解しています。ひょっとしたら、恋することで健康になるかも知れないし、豚もおいしくなるかも知れません。私たちは高級品をつくるつもりはありません。農産品という自然のものを真っ当な価格で評価していただくことが、持続可能な農業の営みには欠かせません。

スーパーに並ぶ、野菜も、魚も、豚も、鳥も、みんな生きていたものです。だれかが、解体し、きれいに整えて店先に並べたものです。食を提供する私たちは、安全で、おいしいものを提供できるよう今日も真剣に自然と向き合います。食す人にも、そうした自然と向き合う姿勢を忘れてないでほしいと思っています。
恋をすること。恋してもらえること。

豚を育てる在田農場の哲学

●在田農場の哲学

ほとんどの養豚家は、自分で育てた豚を食べていません。自分で育てた豚を食べるには、食肉処理場やお肉屋さんと連携しなければできないからです。だけど、わたしは、それはあまりに無責任だし、それでは養豚をやっている意味がないと考えています。私は、毎週、自分が出荷した豚を自分で食べて、肉質や味を確認しています。

養豚をはじめて40 年以上が経ちました。私は、規模の拡大ではなく、品質を追求することを方針としてきました。自分で、豚の食べるエサをつくったり、どういう飼育環境にすれば、健康で、良い豚が育つのかを実証的に研究しています。そして、今は環境と向き合う養豚を目指しています。豚のふん尿を堆肥にして、田んぼにもどしたり、人間が食べ残した食品を豚のエサに加工して、そのエサで豚を育てたりしています。毎日、創意工夫の連続です。 安全で、おいしい豚をみなさんのところに届けたいという思いは誰にも負けることはありません。

●農場概要

農場名:有限会社アリタホックサイエンス(在田農場)
所在地:千葉県香取郡東庄町小南2506
※恋する豚研究所のお肉はすべて在田農場で育てられています。

豚を育てるエサのこだわり・安全な豚への取り組み

●エサのこだわり

恋する豚研究所では、自社で発酵飼料を開発し製造しています。 発酵飼料は、生きた乳酸菌や麹菌を多く含んでいます。 生きた菌を摂ることで、豚の腸内の善玉菌を増やし、 病気になりにくい健康な豚を育てることにつながります。「プロバイオティクス」に取り組んでいます。これにより、豚の本来の免疫力が高まり、病気になることが減ります。こうした取り組みが、肉質を良くしていると考えられています。

●環境への取り組み

食品工場やスーパーマーケットなどから出る、使われなくなった食品を、粉砕や熱処理など独自の技術により豚のエサに加工しています。食料自給率が39%の日本にとって、この取り組みはとても重要です。また、豚のふん尿は堆肥に加工して田んぼや畑にもどし、コメや野菜が育ちます。自然の摂理のなかで営む農業ですので、自然を大切にする実践をしています。

●安全な豚への取り組み

恋する豚研究所のお肉を安心して食していただけるよう、 次の取り組みを行っています。

▶ワクチネーションプログラム

恋する豚研究所では、いつ、どのようなワクチンを、どの豚に接種したかを管理し、履歴情報をいつでも確認できる体制を整えています。

豚を育てるおいしさ&ヘルシー

●おいしさ

恋する豚研究所のお肉は口あたりがなめらかで、くさみが少なく、脂のほのかな甘みが口に広がります。あと味はすっきりしていて、ついついまた食べたくなってしまうおいしさです。

そのおいしさは科学的にも証明されています。ほかのブランド豚と比べて、おいしさの指標であるグルタミン酸とイノシン酸の含有量が多いことが分かりました。これはエサや「育て方」などの環境が、肉質に良い影響を与えているのだと考えます。

●ヘルシー

豚肉の違いは脂の違いと言っても過言ではありません。恋する豚研究所のお肉の脂は、ほんのり甘くてくさみが少ないのですが、からだにもうれしいことがあります。

ほかのブランド豚と比べて、悪玉コレステロールを減らすと言われるオレイン酸などの不飽和脂肪酸を多く含みます。また、多量に摂取すると動脈硬化につながると言われるパルミチン酸などの飽和脂肪酸は、含有量が少ないことが分かりました。からだの中からキレイになりたい人におすすめです。